2013年08月23日

Soggy Cheerios 『1959』 全曲語り

1959.jpg コ、コンバンハー。みなさんお元気ですか? (しーーーん…)。

 いえ、いいんですが、久しぶりに、どうしても書いておかねばならぬことが出来ましたので、書きました。そう、直枝さんと、ワールドスタンダード 鈴木惣一朗さんによるユニット Soggy Cheerios。アルバム 『1959』 全曲感想です。いやーこれは書くでしょう。頑張ったわ〜。少しずつメモりながらひと月経ってしまったので印象もだいぶ変わっているのだけど…。

 1959 はお二人の生まれ年。ほんとに極秘に進められたプロジェクトのようで、ていうか、私が知らなかっただけでそう思ってるだけなんだけど、発表になったときはアルバム発売のお知らせってものすごいびっくりした。

 鈴木惣一朗さんについては私はほとんど知らなくて、そう、直枝さんがポールの話をするときに一緒に呼ばれる人、みたいな(笑)。そのイベントの記事書いてあったので二つほど。

 → 2008/8/7 「夜の編集会議」 @下北沢 風知空知
 → 2011/5/18 『藤本ビートルズナイト』 @阿佐ヶ谷 ロフトA

 今回、直枝さんの新譜が出るというのに心は割と穏やかだった。というか、実感湧いてなかったというほうが正しいかなー。あまりに突然すぎたもので。惣一朗さんのこと知らな過ぎて想像もできなかったし。トラックリスト見ながら、交互に歌っていると言うので、奇数偶数どっちが直枝さんなんだろう?とか考えてたりしてた。政風会みたいに、直枝さんの曲、惣一朗さんの曲、ってなってるのかと思ってたんだよね。

 だけどクレジット見ると作詞作曲はすべて Soggy Cheerios、全曲共作となってる。いやいやそうは言っても、やっぱり歌ってるほうが作ってるんだろうなーって最初は思ってた。でも違う、お互いテーマを投げ合い、受け取ったほうが作って歌う、という、ほんとのほんとに全作共作なのですね。 私はまずこの作り方がすっごく面白いなあ!と思った。すっごくすっごく、楽しかっただろうなあ!と思った。もうーこんな楽しいことやってるのにひと言も教えてくれないなんてなあ…!とも思った。

 というわけで、とりあえず行ってみよう。

* * *

01. ロックンロールが空から降ってきた日

最初に聴いたとき、直枝さんの声が少しがさっとしてる感じがした。アルバム通してだけど、直枝さんのこの声がとてもいい。直枝さんの声の中でも好きな声だわー。
アコギのゴツゴツしたソロが生々しくてかっこいい。ギターの裏でコツコツと靴で床を鳴らす音も。最初は直枝さんが作ったのかなって思ったけど、やっぱり 「お餅」 や 「お麩」 が歌詞に出てくるのはちょっと驚いた。惣一朗さんからのお題にえええー!って頭抱えてる直枝さんが目に浮かぶ。うれしそうにね(笑)。
ロックンロールとは、なんのことだろう? 心ここにあらず。

02. 明日も

惣一朗さんの歌は初めてです。というか、惣一朗さん自身、メインヴォーカルを取るのは初めてだとか。これがまたとてもやわらかで懐かしい感じがしてすごくいいんだわー。というのは、私が高校のころにさかのぼって聴いてたフォークソングな感じ。← フォーキーというのですね。弾丸なイメージのおしゃべりとだいぶ違う(笑)。
この歌はなんだか中学校のころの夢を見てるようような感じがする。夢の中と夢を見ている自分を行き来してる。舞台は学校の昇降口に続く大階段。直枝さんの書いたところと惣一朗さんの書いたところのギャップがすごく面白い。

03. かぜよふけ うみよなけ

コメンタリーの中で、シュガーベイブみたい、と言われると言ってた。そうだそれだ! というのは、最初聴いたとき平泉さんのギターを思い出したから。そのあと、The Chang は再結成しないのかなーみたいなことを考えた。
発売直前、ラジオでパワープレイが決まったと聞いて想像したのと全然違った。何みたいなんだろう?この空気。明るい曲だけど胸に残るひとつひとつの言葉。ひらがなで書かれているところが 「かわいい」 と直枝さんは言ってたけど、そこが、絵の具をこう、同じところを何度も重ねて塗るような、たいせつな感じがとてもする。(いやあの、私絵はじぇんじぇん描きませんけども…)

 がさっと かれはを ひろうように
 ぴたっと からだを よせあうように
 ぐさっと ささった あいのように


そしてこの直枝さんの弾くベースが! 超〜かっこいい! しばらくベースばかりを追ってボンボン歌う日々が続きました。あああカッコイイ! 弾いてるとこみたいなあ。

04. 知らない町

ちゃちゃうー! かっこいい! 伊賀さんウッドベース! 惣一朗さんの歌、というか歌い方というか発音? がとても好き。すごいマニアックな拾い方すると、 「長い夜を進むよ」 の 「い」 とか、「黒いトロッコに乗って」 の 「ッコ」 とか、今まであまり萌えたことのない種類の萌え(笑)。
あと途中で入ってくる直枝さんの 「いまここで降りたらぼくは…」 の声。くーー、このアルバムの中で一番好き! かも。

 いまここで降りたらぼくはどんな人生を送るのだろう

この歌詞に反応していたのは男の人が多かったように思う。なんだろ、男のロマンなのかなー。

05. 百八つの窓

名曲! 「Strange Days」 のころを思わせる、やわらかい直枝さんの弾き語りテイストな。ボタンが外れてるシャツの袖とか見つめちゃうよ。Demo の声がまたねっとり系でたまらんです。
百八というのが惣一朗さんからのお題だったみたい。煩悩の数と言われる百八か、とまず思ったのだけど、お二人の年齢 54歳+54歳なのだ、と知っておおお!っとなった。
発売の頃にはツイッターで 「きみがうなずけばぼくは、安心なのさ」 の “間” がイイ!と言いあった。けど私、ここのところの 「ぼくは」 が好きかな。と改めて。

 きみがそばにいれば ぼくは安心だから
 きみがうなずけば ぼくは安心なのさ


この曲はいろいろ考えさせられた。私にできることはなんだろう? 芍薬のように笑うのはちょっと無理だけど(笑)、そばにいてうなずくことはできる。結局のところ、それしかできないんだよな。
そして百八つの窓。窓ってなんだろう? そこはどこなんだろう? 何をたしかめてるんだろう? なんでか分からないけど、UTOPIA の PV での直枝さんを思い出した。

06. きみがいない

先生、拍が取れません…(爆)。ほんとは 3拍子なんだと思うけど、どーしても 4拍子でカウントしてしまうところがある。ぐおお、すっごい気になるんだけど、こういう時は気にならなくなるまで聴くのです。それでもいいのだ、と思うまで。いいじゃないか、頭の中で 3拍子になったり 4拍子になったりしたってさ!と。
とっても押さえた歌い方だけど、低い太鼓の音、すごいドコドコ迫力あって (日本海の荒波に轟く和太鼓のようだよ)、そのリズムの不安定さもあって、強い喪失感とか悲しみがドキドキするほど伝わってくる。大人だな。こういうのは、若い人は歌えないよ。

07. 19時59分

すごくすごく昔の直枝さんのソロぽい。未発表系の。やーん色っぽい歌詞!こんなのも久しぶり。引っ掛けるようなベースラインもかっこいい。ユニオンのコメンタリーにあった、惣一朗さんの 「BABY なんて初めて歌ったよ!」 (←なんてこと歌わすんだよ!的な) というのがお気に入り。「えー、コレクターズなんかしょっちゅう言ってるじゃん」と返す直枝さんにも(笑)。
1959 → 19時59分 → これが 「あと1分」 になるってところがスゴイ。

08. ずっとずっと

私が高校のころ振り返って聴いていたフォークっぽいイメージ。ビリーバンバンとか。詞の内容もなんとなくその頃の雰囲気だよね。詞先だからこそできた歌、と何かで読んだ。この歌も夢の中みたい。マンドリンの音が、ずっとずっと、もっとずっとずっと、気が遠くなるくらい遠い昔まで連れてってくれるみたいな。そしてシンバルばーん!てとこが好き。ぶわわっ(泣)。

09. ぼくはイノシシ

参ったわ〜。1巡目、最初から歌詞カード眺めながら真面目に聴いてきたのにこの曲でカクッとなってしまった。もちろん 1959年はイノシシ年。このお題は惣一朗さんだそう。
「ネーウシトラウータツミー」 をあんな色っぽい声でしっとりと歌う直枝さん。子守唄のように背中をポンポン叩かれているようで、だんだんうっとりしてくる。最初あんなに笑ったのが嘘みたい。ていうか、爆笑しちゃってごめんなさい…という気持ちになってきたわ。

10. 曇天 夕闇 フェリー

これはタイトルからして直枝さんのイメージだなあと思ったのだ。投げられた惣一朗さん、かなり苦労したみたいなお話だけど、じーっと海を見つめてるような静かな歌に雷のように轟くギター。

 ぼくは金網を越える 世界へ
 瞳を見開いて 歩き歩くのです
 この世界を歌にして


すごいよね。なんつー歌を歌うんだろう。

11. とんかつの唄

原曲は直枝さんに何度か聞かせてもらったことあるな。細野さんと慶一さん。ものすごい味があってほんと素敵! ライヴでは絶対大合唱だよね。アルバムの最後の曲を、映画のエンドロールのような、というのは直枝さんがいつも言うのだけど、なんか今回は、どちらかというとお芝居のカーテンコールのような感じがする。…って同じですか? 私的にはちょっと違うんだけど。
間奏のところの、「とんかつ?」 「ありがとう!」 は慶一さんと慶一さんが飼っているインコちゃん、シレンシオちゃんの声なんですって。なんかとってもほんわかして幸せな気持ちになれる。この曲を聴いてすでに 2回とんかつを食べました…。

* * *

 私は惣一朗さんのことほとんど知らなかったけど、いろいろラジオとか雑誌のインタビューとか読んで、すごい素敵な人だなあと思った。最初に貼った、トークのイベントの時に熱い人なんだなーと思ったけど、すごく素直で人間ぽくて、なんというか、カッコつけてない。

 直枝さんは、「惣一朗くんはちょっと悩んじゃったみたいね」みたいに言ってたけど、実はすごーく刺激を受けて頑張ったんじゃないだろーか。なんかね、ふたりすごい、いちゃいちゃしてるように見えるんだよね。

 コメンタリーの最後に惣一朗さん、大田さんと飲みたいって、直枝さん抜きでって、「なんでだよう!」 ってやりとり、すっごい可笑しかった。ああ早くライヴ観たいなー。あとこのふたりは是非、トークショウやってほしい!

 ということで今後の予定。

  インストアイベント タワーレコード新宿店
  日時:2013年9月20日(金) 19:00〜
  場所:タワーレコード新宿店7Fイベントスペース

  インストアイベント タワーレコードNU茶屋町店
  日時:2013年9月28日(土)14:00スタート
  場所:タワーレコード梅田NU茶屋町店イベントスペース
  トーク司会:安田謙一  ライヴサポート:伊賀航

  Soggy Cheerios First Live in Osaka supported by 音楽感謝
  日時:2013年9月29日(日)
  場所:大阪・ムジカジャポニカ
  出演:Soggy Cheerios(鈴木惣一朗+直枝政広)、平泉光司(COUCH / benzo)

  Soggy Cheerios 『1959』発売記念コンサート
  2013年10月23日(水)
  会場:渋谷WWW
  出演:Soggy Cheerios [鈴木惣一朗、直枝政広、
     伊賀航(Bass),北山ゆう子(Dr),藤原マヒト(Key),平泉光司(G)]

 今のところ、全部目撃できる予定です。新ユニットかあ。こんな気持ちでライヴを待つのはどのくらいぶりだろう? あああー、いろいろ楽しみすぎる!

* * *

 あー書けた書けた! もうこれは絶対書かなきゃ、と思ってたけど、書けてよかったわー。ライヴもそうだけど、今はツイッターでそのとき思ったことどんどん書いてしまうので、なかなかこうやって形に残せない。けど、こうしてじっくり書かないと自分の中からもどんどん過ぎて行ってしまうってことは分かってるんだ。あーよかった書けて。さてアップしよう、ドキドキドキ…。
posted by あや at 01:12| Comment(2) | TrackBack(0) | カーネーション | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
元気でーす。久々の大作お疲れ様でした。ムジカ行きたいけど旅行中です。残念。
Posted by keisuke at 2013年08月24日 20:21
keisuke さんコンバンハー。読んでくれてありがとうございますだ。
あららムジカだめなんですね。残念です。それでは東京に出張を作りましょうよ♪
Posted by あや at 2013年08月25日 00:36
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