2015年11月04日

Soggy Cheerios 『EELS & PEANUTS』 全曲語り

eelsandpeanuts.jpg Soggy Cheerios、待望のセカンドアルバムです! と言いつつ、なんだかあっという間にできちゃったような気もしてる。アルバム制作に潜ってしまうことなく、表の活動も並行して続けてくれてたからだろうな。直枝さんずっと忙しそうで、アルバム作りたいっていってはいたけど、ちゃんと思うように進められているのか心配してた。それが気づいたらもうレコーディングと。

 富山のビートラムにて先行で手に入れてから、ずーっとずーっと聴いてる。明日からツアーが始まるので、ライヴで観る前に、アルバムの感想として記録しておきたい。この記事を書こうと思って、ちょいちょいツイートしてたので引用しながら。前後ヘンになったらごめん…。

※Twitter では惣ちゃん惣ちゃん言ってますが、本文は惣一朗さん、と呼ばせてもらってます。んー、…なんとなく(笑)。

* * *

富山から帰った晩に一度だけ聴き、胸がいっぱいになってしまった。たいてい新譜は最初に一度、歌詞見ながら正座して聴いたらあとは何かしながらでも流すんだけど、今度のはもう一度それをちゃんとやりたくて、かけたら目の前から離れられず。

息をひそめて集中して隅々の音まで逃したくない。コーラスの広がり、マンドリンの音、アコギの音、1本1本、直枝さんの声がすごくリアル、惣一朗さんの声もぐっと深く、心に沁み沁みに沁みる。少し寂しい感じの、この季節にピッタリだなあ…。というのが最初の感想。では、行かせていただきます。

01. あたらしいともだち

新曲として何度もライヴで聴いていたので油断していた。イントロのコーラスの広がりに、うーあーーっと涙出そうになった。この歌詞はとても不思議、というかこそばゆい。直枝さんからはあんまり出てくる感じじゃないと思ったんだけど、直枝さんが歌ってるし惣一朗さんのアイデアかな。

  神様はほらきみの中さ 声が聞こえるだろ
  それが合図と思って それが合図と思って


だいぶ聴き込んだあと、最近になって、ああこれは、直枝さんが惣一朗さんに声をかけたときのことだなと気が付いた。たぶん、そうだよね。

02. いつも雨

ハーモニクスと交互に現れるギターの音がすごくきれい。最初に書いた、音を聞き逃したくないっていうのはここ聴いてて思った。このアルバムの第一印象、に当たる音、かな。惣一朗さんの、言葉をひとつひとつ噛みしめるような歌がすごくいい。歌詞カード見てると、「雨」っていう字がすごくたくさん出てくる。主人公の胸の内を思ってぎゅっとなる。どんな思い出があるのかな。

03. かはたれとき たそかれどき

明け方の時間帯と夕方の時間帯のこと、だって。キレイな言葉だな〜。直枝さんの、耳元で歌ってるような生っぽい声にドキドキしてしまう。

  この季節が終わるまで眠るのです

「季節」 と 「眠る」 というのが、このアルバムで引っかかっている言葉。「眠る」 という言葉はここ最近直枝さんの歌によく出てくるよね。明け方から夕方までの一日の歌であるようでいて、ひとつの季節であるようでいて、もっと長い、一区切りのことのような気もして。

04. 何もない世界

この曲もライヴで新曲として演奏してた曲。実は最初に聴いた時から、なんだか怖いし悲しい。どこかの星にひとり置き去りにされたような怖さ。実は、『1959』 以降に新曲だと言って聴かせてもらった曲たちはすごくこの、ひとりぼっちな感じの怖さがあって不安になっていた。
未だにこの曲はなんか怖い。というか、ソギーの世界、このひとりぼっちの怖さがいつも付きまとう。そしてそこから目をそらさず、じぃぃぃーーーっと睨んでいるような感じ。

ピンポイントなツボを告白すると、音楽が終わる、坂道が終わる、の「る」、に萌え (*´Д`)

05. うつくしいとしること

この曲は最初に聴いたとき切なくて悲しくてたまらなくて、正直辛くなるくらいだった。けど歌の成り立ちを聞いて初めて、ああそうだったのか!と。そういう、正体のわからない感情だけが先に伝わったという不思議な曲。
タイトルに込められた意味といい、とても大切に思う気持ち、「ありがとう 」 の意味まで分かってやっと、この曲に対する私の気持ちが出来あがってきた気がする。また、こちらのコンディションで感じ方が変わってくるのかな、という気もしている。

とにかく最初に聴いた、大雪の赤レンガ倉庫での演奏。その時にハッキリ浮かんだ情景、その時伝わったやりきれない悲しさが忘れられないのであります。
チェロの音は呼吸のよう。気づいたらフレーズに合わせて息してる。

06. 伽藍堂

この言葉も怖い言葉だなあ。角田光代さんの小説 「八日目の蝉」 で、相手をひどく傷つけるために使われた言葉。これだって “何もない世界” だ。静かにゆっくり語るような歌の後ろで疾走するドラムと、後ろから追いかけてくるようなコーラス。途中パッとトンネル抜けたみたいに場面が切り替わる。こわいよー、こわいよー。バンドでの演奏がすごく楽しみな曲のひとつ。

07. 道

前曲 『伽藍堂』 の余韻からこのイントロが聴こえるとすごく安心する(笑)。道が曲がったら道がわかった。とはなんだか哲学的。だけど、「反転」 「はんぺん」 の意味が分からんじゃ!(笑)。
眼鏡かけてもよく見えないんだけど、HANBEN じゃなくて HANPEN でいいのかな?
??? だけど、こわーいアルバムの中にあって息抜きになる。わはわはわは!

08. ふやけたシリアル

惣一朗さんが投げたっぽいキーワード(笑)。トランペットの音がすごく柔らかでいい〜。と思ったらフリューゲルホルンて書いてある。こっちかな? トランペットより柔らかい音って。富山で三浦さんが持ってたのもこっち?

とぼけたようなメロディだけどよく聴くとやっぱり少し寂しい歌詞。単語は可愛いんだけど。…可愛くないか、幽体離脱とかエクソシストとか。幽体離脱かー。やってみたいな。けど私にはその能力がない。そしてふやけたシリアルの運命とは??

09. 次の季節のための歌

泣いたわー。このアルバム聴いて最初に号泣に至った曲。大切に大切に紡がれる言葉とメロディ。そしてアコギの音が本当にきれいで涙出てくる。

  ぼくのこころにひかりが刺さった

思い出したのは、Sudden Light っていうのがあったなあと。25周年のときか。なんだかたまらない気持ちになる。あてのない明日だけど、歌を作るんだよ。次の季節のために。

前半の弾き語りの余韻から後半のラララ〜に突入すると、コンディションによっては感情が増幅されてぶわわーーっとなってしまう。ああもう、なんて曲なのだ(泣)。

10. UFO

この曲もライヴで先に聴かせてくれた曲。これは UFO 見た、っていう歌かなあ? と思ったら自分が子供の頃に見たときと重なって夕方のイメージ。←夜だって書いてある。うーん、つかみどころのない曲。最後の 2行がとても気になってる。

11. サウンド・オブ・サイレンス

この歌切なすぎ泣ける。他の曲と比べてすごく歌詞の分量が多い。のは、気持ちがあふれ出して止まらない!という感じに思える。こういう風に音楽を聴く人って好きだな。そういう人の作る音楽だから、気持ちが伝わってくるんだ。…すいません、魚座なもので(笑)。

  あなたがいるだけで、その心は伝わってくる

音楽は、音楽だけが音楽じゃないんだよな。そういう音楽に、私も力をもらっているなあと思う。

12. 趣味週間

並べられた言葉から、なんとなく、宇宙の柳〜 の冒頭部分を思い出してる。…と最初の感想をつぶやいたのだけど、これは切手のことなんだと、ラジオで種あかしをしてくれた。このサイト でいろいろ見れる。わ〜!

すっごいカッコいい歌詞。小説かなにかかな?と思ったけど、話を聞いた後もあんまりイメージ変わらなかった。つまり直枝少年だったところに惣一朗少年が。微笑ましさがプラスされたかな。
パーカッションがすごいカッコイイ。あと惣一朗さんの歌。直枝さんの歌ももちろん大好きなんだけど、今回のアルバム、惣一朗さんの歌に結構やられてる(笑)。

13. 好きさ

この曲もライヴで、割と早いうちから新曲と言って歌ってくれてたと思う。「きみの身体は奇跡のようだ」 という歌詞にざわっとなって、聞き違えか? と思ったらやっぱりそうだった(笑)。

好きさ、って単体ではあまり使わない言葉ですごく不思議な感じ。メロメロに見えるけどなんか少し寂しそうにも感じられる。そばにいるのかいないのか? その人のことを俯瞰して見ているような感じもする。

購入特典にこの曲のライヴ盤が付いてて、アウトロがめっちゃカッコいいのでライヴが楽しみ! 平泉さんのギターが合う感じ、と思ったのはこのライヴを聴いたからかな?

14. MISSISSIPPI HONCHO RAILWAY

実はこのアルバム、時間がなくてなかなか最後までたどり着けず (←次聴くときも最初から聴いちゃうから) しばらくたってから、この曲が 「次の季節のための歌」 のリプライズと気づいてあああっ…!(泣) となった。同時に、すごく嬉しかった。この曲が、アルバムの中でもすごく印象深かったから。

ところでツイッターにも書いたけど、この曲どっかでやらなかったっけ? レコーディングスタジオがふたつとも◯◯本町だったから、このタイトルなんですよって、インストをやった記憶が…。その時はまだアルバム聴いてなくて、だからもちろん、「次の季節の〜」 のリプライズとは知らないで聴いた。…夢かなあ…。

* * *

 きりっとした惣一朗さんの歌と、甘くとろけそうな直枝さんの歌。でも、アイデアを受け取ったほうが曲をまとめて歌っているのだという。だから、基本的にはあべこべ。だけど、どこまでが投げたほうでどこからが受け取ったほうなのか。どっちの胸の奥から出てきた言葉なのか分からないようになってる。だからこそ、ここにはふたりの本心が込められているんじゃないかなって思う。

 だから、聴いているこっちの胸の奥にまで縫うように入ってきて、普段思い出さないような記憶や感情を呼び起されて、泣くんだろな。だってこのアルバム聴いて、結構たくさんの人が泣いてるよ。だけど、それがなんでなのかは、聴く人によって違うんだろうなと思う。

  あたらしい秘密
  ポケットの中全部
  見せ合ってみよう


 それが Soggy Cheerios なんだろうな。なんかいいなあ。妬ける(笑)。

 そして、いよいよツアーです。明日から、日付変わってもう今日だわ〜。楽しみ!!

『EELS & PEANUTS』アルバム発売記念コンサートツアー
出演:Soggy Cheerios(鈴木惣一朗、直枝政広)
ツアーサポート:伊賀航、平泉光司、藤原マヒト、北山ゆう子

11月4日(水)大阪 梅田Shangri-La
11月9日(月)東京 下北沢GARDEN

posted by あや at 00:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽 | 更新情報をチェックする
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